(前回の様子はこちら)
車種が決まり、次は使用する木材の検討に入りました。
木材は天然素材のため、木材の種類によって材質が全く変わってきます。
また、今回は特に、鉄道模型に使うため、レーザー加工できる薄い素材であることが求められます。
調べてみたところ、レーザー加工用の木材として、檜の板が発売されていることが分かりました。
(株)ウッドボックスから発売されている、「東京檜」という檜板です。
通常、3mm厚や、6mm厚などの薄板は幅が10cm幅程度と狭く、側板の幅が10cm以上は必要なGゲージで使用するには少々窮屈です。(レーザーカッターは、ずれることがあるため、端に余白が5㎜以上はないと、部品の端が切れてしまう可能性がある)
しかし、東京檜の檜板は、12cm・14cm幅と広いため、Gゲージでも側板がしっかり入ります。
また、檜では珍しい1mm厚板もあり、シルヘッダーなどでも使用できそうです。
今回は、側面の扉間部分、床板に6mm板、側面の戸袋部分、前面、ダブルルーフの屋根骨組に3mm板、車体外板に1mm板を採用することにしました。
木材が決まったところで、設計に入ります。
檜の薄板は、湿度によって木目方向に大きく反ってしまうため、単純に3mm板1枚で立体物を作ろうとすると、どんどん反っていってしまいます。
そのため、3mm厚板を使うときは、強度を上げるために、木目を、横・縦・横と1枚ずつ変えながら重ねていく必要があります。
このため、設計する際には、木目の向きに注意する必要があります。
今回は、設計にFUSION360を使用してみました。
FUSION360は、AUTODESK社の3Dモデリングソフトで、これまでのモデリングソフトと異なり、パーツ単位で設計し、あとで組み合わせる、アセンブリ(組立)機能が充実しています。
そのため、複数のパーツを組み合わせて作る、模型制作に使いやすいツールと言えると思います。
図面の寸法をもとに、Gゲージサイズに変換し(今回は1/24で製作したため、各寸法を24で割る)、設計を進めていきました。
FUSION360は、レンダリング機能もあるため、モデル作成中に完成イメージを確認することができます。
車体外観のイメージ |
室内のイメージ |
この後、2次元データにし、木材を加工していくのですが、つづきは次回。
デハ