2015年12月7日月曜日

モハ220形リニューアル工事(16)~帯デカール~

旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。 
 
モハ220形リニューアル工事、今回は、帯デカールを貼りつけたいと思います。

以前、モハ220形の帯には、ステッカーを使用していました。
紹介記事:モハ220形リニューアル工事(14)~3色帯とガラス、各種ステッカーの取り付け~

このステッカー、車体の角部分ではがれやすいのが難点でした。
車体角に貼り付けたステッカー、少しはがれ始めている

車体帯の表現方法としては、ステッカー以外に塗装、デカールなどがありますが、車体帯が細いので、デカールにすることにしました。

今回は、インクジェットプリンター対応のデカールシールを使用しました。
(デカールには、インクジェットプリンター対応のものと、非対応のものがあります。また、製品によって貼り方が異なりますので、詳細は各製品の説明書をご覧ください)

今回使用したデカール

まず、このデカールにインクジェットプリンターで帯データを鏡面印刷します。
そのあと、印刷した用紙に透明の糊シールを貼り付けます。貼り付ける際、気泡が出ないようしっかり貼り付けます。

糊シールを張り付けたあとのデカール

この後、使用したい大きさに切り取り、貼りつけ箇所に貼り付け、湿らせたティッシュなどで台紙を十分湿らせて、滑らせるようにはがします。
ここがデカール貼りで最も緊張する工程です。
(ちなみに、ティッシュ以外に湿らせた綿棒でも試してみたのですが、インクがにじんでしまい、うまくいきませんでした)

車体に貼り付けたデカール

この後、車体になじむように該当箇所にクリアー(水性塗料)を塗って完了です。

デカールにした結果、車体角部分もはがれにくくなり、塗装に近い仕上がりになりました。
今後も、帯など、塗装に近い表現が必要なところは、デカールを使っていきたいと思います。

今回はここまで
デワ

2015年11月6日金曜日

Gゲージの車輪を作る2015/11/06

 
旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。

今回は、Gゲージの車輪を作る話

これまで、Gゲージの自作車両には、レーマンやハートランドなど外国製品の車輪を使用していました。

外国製品の車輪
外国製品の車輪は、比較的安価(900円程度~)です。
しかし、外国製品のGゲージの車輪は、車軸に圧入している車輪が多く、外すことが難しくなっています。また、一度外すと車輪の振れが大きくなってしまったりすることが難点でした。
車輪の外し方について詳しくはこちら

国内メーカーでは、1番ゲージの車輪を旋盤加工で製作しているメーカーもあります。(スタジオBTなど)1番ゲージの車輪は、Gゲージの線路で走らせることができます。


先日、とあるイベントで、Gゲージの自作車輪が展示されていました。作り方を聞いてみると、サークルカッターでABS板を切り抜いて製作されているとのこと。
自分も試しに作ってみることにしました。

注意:今回の製作は、やり方によってはけがをする場合があります。この記事をもとに製作する場合は安全に注意して作業してください。また、車輪製作は精度が必要なため、初めてGゲージ車両を作る際は、既製品の使用をお勧めします。
なお、この記事をもとに製作をされて、けがや損害が発生した場合でも当方は責任を負えませんのでご了承ください。



さて、今回は、レーマンの車輪(6mm厚)に合わせ、2㎜のABS板を3層重ねる方法で製作しました。

レールに乗る外側の2層は直径30ミリ、フランジと呼ばれる内側のつばの部分は直径36ミリに設定して、サークルカッターをくるくる回して切っていきます。
(ABS板にサークルカッターをあてる際、刃が滑りやすいので注意)
切りにくいところは、Pカッターで跡をつけながら少しずつ切っていくと、スムーズに切ることができます。

切り抜いたABS板
3枚円盤が完成したら、サークルカッターの中心にできた針の跡に1㎜の穴を開けます。そして、穴が中心に開いているか確認します。

穴にピンバイスを差し込み、中心が出ているか確認しているところ
中心が出ているか確認したら、流し込み系のプラ用接着剤で接着します。

固まったらリューターで回しながら車輪の形状に近づけていきます。
まず、リューターに入るように中心の穴を広げ、リューターに車輪を固定させます。
そして、車輪に金属やすりを当てて回しながら削っていきます。
既製品の車輪と比較しながら削り過ぎに注意して、少しずつ削ります。
(やすりを当てる際、削り粉がかなり飛びますので、ゴーグル・マスクなどの対策をしてください)


既製品の車輪と比較して、フランジの角度と踏面の角度が合っていれば、片方の車輪は完成です。


完成した車輪

この車輪をもう一つ作り、用意した車軸に合うように中心の穴を広げれば、一組の車輪が完成します。今回は、将来動力車輪に使えるよう、3mmのネジシャフトを切断したものを車軸に採用しました。


手前が、組立が完了した車輪(奥にあるのは既製品の車輪)

完成した車輪を、モハ220の台車にはめ込み、試運転を行いました。

台車にはめ込んだ車輪(左側の車輪が自作車輪)

試運転したところ、少々振れはあるものの実用としては問題ないかなというところです。

今回の車輪、製造費は、既製品の半分以下に抑えられました。
ただ、耐久性は、今後しばらく走らせて様子を見ていきたいと思います。

2015年4月20日月曜日

モハ220形リニューアル工事(4)~自動扉開閉ギミック~

旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。
先日、あるテレビで引退が取り上げられ、少し話題になってきている、モハ220形ですが、毎日工作机で見ているので、全然引退した気がしません(笑) これも大スケールのGゲージのメリットかも

さて、最近なにかと忙しく、なかなか進んでいなかったモハ220リニューアル工事ですが、少しずつ進捗状況を載せていきたいと思います。

今回は、自動扉開閉ギミックについて。

自動扉は、以前から取り付けられていましたが、リニューアルする際、全体的に厚い素材で作り変えています。
自動扉開閉ギミック
自動開閉扉は、前作の300形の時に圧縮空気式で試験しましたが、思ったように開閉しなかったため、今回は最近の電車に使われている、電動のスクリュー式にしました。
モーターはタミヤのミニモーターを使用し、ゴム管でネジシャフトに繋げています。ドア側には、HOの台車枠と台車枠をつなぐ部品の中に、厚めのナットとスペーサーのプラパイプを挟んだパーツを作成しました。このパーツに使っているナットがシャフトに合わせて左右に動くことで、ドアが開閉します。
自動扉開閉ギミックのアップ
今回は開閉制御に、ヨドバシで売っていた1500円程度のトイラジを使用しました。トイラジも、ここ数年で技術が格段に進歩しており、今回使用した製品は、31×35mmの基板で2つのモーター出力とLED出力を兼ねそろえたスグレモノでした。
なお、トイラジを含めたおもちゃ各種の改造は、くれぐれも自己責任でお願いします

このモハ220では実車がワンマン運転を行っており、駅によって開閉するドアが変わるため、模型でも前後のドアが別々に開閉するようにしました。
電動式だととても簡単に自動扉を作ることができますが、なんとか実車同様に、空気で開けられないかなと構想を練っている今日この頃です。

さて、次回は小物類の製作を行っていきたいと思います。

2015年4月8日水曜日

モハ220形リニューアル工事(3)~戸袋と座席~

 
旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。

モハ220形リニューアル工事、最近少しローペースになりつつありますが、今回は、戸袋と座席の製作です。
実車のモハ220形は、運転台部分のみ新しく作ってあり、それ以外の部分は、西武701系の側面を使っているため、運転台横の戸袋のみ窓がなく、扉間の戸袋には戸袋窓があります。
今回は1mmの低発砲塩ビ板を使用しました。東急ハンズの低発砲塩ビ板は1mmから3mmまで3種類が発売されており、
1mmは細かい部分の製作に
2mmは側面など外側の主要な部分に
3mmは特に強度を要する部分に
と、比較的うまく使い分けることができます。
今回は室内の部品なので、1mmの低発砲塩ビ板から切り出し、そこにプラ棒で骨組みを作り組み立てました。その後、運転台仕切りに取り付け、車体に仮固定しました。
車体に仮固定した戸袋
車体と戸袋との間に大きな隙間があるのは、後日紹介するギミックを搭載するためです。

さて、扉間の戸袋には座席を取り付けました。
座席も2mmや1ミリの低発砲塩ビ板を加工して製作したものです。
座席のシートは、塗装後取り付けたいと思います。

戸袋に固定した後の座席
そういえば、実車は長いこと優先席がありませんでしたが、去年あたりから京阪と同じタイプの優先席ステッカーが取り付けられたようです。全座席の1/2が優先席になっているようです。

今回はここまで
次回は、ある仕掛けを取り付けたいと思います。

2015年4月2日木曜日

モハ220形リニューアル工事(3)~運賃箱~

 
旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。
今回は、運賃箱を製作します。
近江モハ220形もワンマン電車のため運賃箱が付いています。
実車の運賃箱
近江鉄道で使われている運賃箱は、両替方式で、おつりが出ないタイプの運賃箱です。最新形式の100形以外はこの形の運賃箱が使われているようです。

今回は、フジミの1/32の料金箱・トイレセットという製品を使用しました。
このキット
この製品では、高速バスの料金箱をモデルにしているようです。
そのため、少し形状が異なっているので、プラ板やプラ棒などで改造をしました。また、製品の大きさが少し小さかったので、低発砲塩ビ板でかさ上げしています。
改造した後の運賃箱
この運賃箱、運転台仕切りの部分に取り付けるのですが、通路になったときに移動できるよう、磁石で車体に取り付けています。

今回はここまで
次回は戸袋と座席を作っていきたいと思います。

2015年3月31日火曜日

モハ220形リニューアル工事(2)~運転台の仕切り~

 
旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。
前回、車体の補強をしたモハ220形のリニューアル工事、今回から内装を作っていきたいと思います。
今回は乗務員室と客室を隔てる仕切から
設計中
まず、低発砲塩ビ板に切り込み線を書き込んでいきます。今回は2mmの低発砲塩ビ板を使用しました。低発砲塩ビ板は、プラ板とは違い、板に直接シャーペンで書き込んでいくことができます。ただし、指などでこするとすぐ消えてしまうので、すぐにカッターなどで筋彫りをしておく必要があります(これはボールペンなどでも同様です)
切り抜いた後
切り抜きは、2mm板とは思えないほどとてもサクサク切りぬけます。カッターは30度のモデリング用を使用しました。
そして、中央の乗務員室扉は別パーツでくり抜きました。
なぜかというと・・・
こんな感じで
連結運転時に、通路にして通り抜けできるように乗務員室扉を開き戸にしてみました。
実車の近江鉄道220形は、1両での運転が中心なので、このような構造ではないようですが、連結しているときに通路になっているとギミックとしてとても面白いなと思い、導入してみました。

次回は、ワンマン運転に必要な、アレを作っていきたいと思います。

2015年3月26日木曜日

モハ220形リニューアル工事(1)~車体の補強~

 
旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。
先日車両紹介をした、モハ220形ですが、とあるイベントへ向けて急ごしらえで製造したため、少しあらが目立ってしまっているところがあります。また、試験的にプラ板に骨組みを貼り合わせて製作したことで、車体全体の構造的に弱いところがあったため、リニューアル工事を行うことにしました。
完成直後の220形
今回はまず、車体の補強について
モハ220は当初0.3ミリのプラ板に、3ミリのプラ棒を貼り合わせて車体にしていました。
そこを今回、内側に2ミリの板を貼ることで車体全体を2ミリの外板でそろえました。
リニューアル前 車体から浮き出ている骨組みが目立つ
補強後 ベージュ塗装の部分が改造前からある骨組、白くなっているのが今回の改造で補強した部分
今回の補強には、「低発砲塩ビ板」を使用しました。ホームセンターなどで売られているスチロール板で、板に直接シャーペンで書き込むことができ、カッターで切り出しやすいけれど、板全体は強度が強いため、Gゲージを作る際にはとても使いやすいので、最近は愛用しています。
今回の補強でも、低発砲塩ビ板を貼り付けたことで、かなり丈夫な車体になったのではと思います。

2015年3月23日月曜日

Gゲージ車両紹介~モハ40形とオハユニ61形~

 
旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。
Gゲージ車両紹介、第5回目は、モハ40形とオハユニ61形です。
こちらの2両についてですが、実は、私の作った車両ではなく、ある方から頂いた車両です。自作車両の中では最も車体の長さが長い300形よりさらに長い車体になっています。
最初は、R600を曲がれるか、少し心配でしたが、なんとか曲がれるようでほっとしました。
車両のディテールはとても細部まで再現されていて、日々参考にさせていただいています。
モハ40形
モハ40形は、1970年代まで青梅線や五日市線などで走っていた旧型国電です。初期の車両は前面が平面になっていましたが、のちに前面が丸くなった車両も登場しています。
模型は、前面が丸くなった半流線型の車体になっています。台車からパンタまで車輪以外のほとんどの部品が自作されているようです。
前面周りや床下機器、パンタなどのディテール、これらのほぼすべてを自作されています。

オハユニ61形
オハユニ61形は、国鉄が木造車の鋼体化をする際に、木造車の部品を流用して製造した客車です。一つの車両に客室、郵便室、荷物室を備えた合造車になっています。
実車は、モハ40と同じ20m級ですが、模型ではショーティー(車体長を縮めること)になっています。今後、電気機関車を作って牽引させたいなと思っています。

2015年3月21日土曜日

Gゲージ車両紹介~モハ220形~

 
旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。
Gゲージ車両紹介、4回目は、モハ220形です。

この車両では、当初、車体外板に、プラ板をクラフトロボで切り出したものを使用していました。(この方法、一度試してみましたが、後でクラフトロボの切り出しトラブルが発生したりしているため、お勧めできません)
この構造、強度が弱く、骨組みの内側を低発砲塩ビ板で補強する改造を行いました。300形、100形が比較的強度があったのは、もしかしたら窓まわりのシルヘッダが付いていたからかもしれません。
製作当初のモハ220形
この車両は、2015年3月から12月までリニューアルを行い、屋根の取り換え、ドア開閉機構、可動式方向幕などの取り付けを行いました。
その模様についてはこちら
リニューアルが完了したモハ220形
実車は、滋賀県の近江鉄道220形です。小田急1601形の台枠に西武701系の車体を切り継ぎして合わせた、まさに模型のような・・・最近では模型でもなかなかやらないような大改造で作られた車両です。
彦根にて留置されていた220形
 

2015年3月18日水曜日

Gゲージ車両紹介~デハ300形


旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。

Gゲージ車両紹介、3回目はデハ300形です。
車体は、illustratorで図面を描き、0.2mmのペーパーをクラフトロボで切り出し、その後骨組みに貼り付けて製作しています。車体の縮尺は1/24です。
この車両は、車体長が62㎝と長いため、試作として3分割して運搬できるようにしました。また、空気式のドア開閉機構も取り付けました。
しかし、軽量車体に3分割式にしたのが災いしたのか、ドアの不具合が多く、近日中にリニューアルする予定です。

動力は、この車両から実車と同じ吊り掛け動力を試作し、導入しています。モーターは秋葉原で売っていた100円モーター(12V仕様)を使用しています。製作方法については、後日書いていきたいと思います。
自作車両の中で最も大型の300形
実車は、香川県の高松琴平電鉄の3000形300号です。大正15年の琴平電鉄開通に合わせて日本車両で製造された、この時代の標準型車両です。現在もレトロ電車として動態保存され、年に数回自走しているのはうれしい限りです。
動態保存後、茶色一色になった琴電3000形
製造から90年・・・保守もかなり大変だとは思いますが、少しでも長く走り続けてほしいなと思います。ことこと

2015年3月17日火曜日

Gゲージ車両紹介~デハ101形101号~

 
旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。
Gゲージ車両紹介、2回目は、デハ101形です。
この車両から、外板を0.2mmのペーパーをクラフトロボで切り抜きをしたものに、骨組みを貼り付ける工法で製作しています。この車両は手動扉で製作したのでほぼ問題ありませんでしたが、強度的には少し劣ってしまっているので、ギミックを付ける車両には使わない方がいいのかなと今は思っています。(この工法については、今後紹介していく予定です)
デハ101
実車は、銚子電鉄で活躍していたデハ101形です。数年前まで笠上黒生駅構内で放置されていました。最晩年は赤茶のツートンに塗られていましたが、かつては↑のような青系のカラーに塗られていました。こちらの青系カラーも銚子には似合っているような気がするのですが・・・
笠上黒生駅にて放置されていた頃のデハ101
今回の車両の動力には、当初タミヤのギアボックスを使用していましたが、その後、吊り掛け動力に換装しています。
現在は休車中です  

2015年3月16日月曜日

Gゲージ車両紹介~モハ101形~

※旧ブログ(吊り掛け電車の通い道)の記事を編集して再掲載したものです。

今回から何回かにわたって、以前製作した車両について紹介していきます。

モハ101形はGゲージでの大型自作車両第1号車です。この車両は実物の22.5分の1のサイズで製作しています。かつて西武多摩湖線で走っていたクモハ101をモデルにしています。

車体は白ボール紙3枚重ねで作成しました。台車・車輪はレーマン(ドイツ)製を使用、集電装置はアメリカ型のトロリーポールを使用しています。将来的に架線集電ができるように電気配線を施しています。
動力は、当初はタミヤのギヤボックスに鉄道模型用12v小型モーターを使用していました。しかし、走行中にモーターが焼けてしまい、数年間台車を外され休車中でした。
その後、動力を自作し交換、現在では主力車両として活躍しています。
完成当初のモハ101形